“名作”と呼ばれる椅子の中には、建築家によってデザインされたものが多くあります。かつて家具デザイナーが存在しなかった時代、インテリアは建築の一部という考え方が一般的でした。建築家は、建築デザインの一環として、家具や照明、壁紙やカーテンなどのテキスタイル、さらには時計やカトラリーといったプロダクトに至るまでをトータルにデザインし、生活空間を丸ごとプロデュースしました。
中でも、彼らがデザインした椅子は建築の延長として存在し、建物に対する美意識や機能性、時代性を見事に反映した革新的で独自性あふれる作品ばかりです。彫刻作品をも凌駕する存在感と空間全体に調和をもたらす協調性は、特定の建築物を離れてもなお衰えることなく、現代のライフスタイルにおいても空間の質を高める要素として長く愛され続けています。
本展では、織田コレクションより約20名の建築家による椅子を、その誕生のきっかけとなった建築作品とともにご紹介します。空間とそこでの生活の細部にまで考えを巡らしながら、建築家たちは単なる物という概念を超えて、人々の暮らしそのものをデザインしたのではないでしょうか。
会期
2024年8月22日(木)~11月26日(火)
会場
会場1 / せんとぴゅあIギャラリー1
・開館時間:10:00-17:00
・休館日:月曜日(祝日の場合開館・翌日閉館)
会場2 / せんとぴゅあⅡ家具デザインアーカイブスコーナー
・開館時間:9:00-21:00
・休館日:会期中無休
関連展示 / 旭川デザインセンター「Masterpiece from Oda Collection」
・開館時間:10:00-17:00
・休館日:火曜日(祝日除く)
入場料
無料
主催
写真文化首都 北海道「写真の町」東川町
協力
織田憲嗣、織田コレクション協力会、旭川家具工業協同組合、アルテック